2025年5月20日(火)
歯科に対する想いはデカく、態度もデカいが見た目もデカくなりつつある、そんな岸本知弘が身の引き締まる思いで綴る徒然。今回も最後までお付き合い頂きますよう宜しくお願い致します。
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当院の待合室にも配架している「CLasism(クラシズム)」という雑誌。
日常生活に密着しきってるわけでは無いですが、ちょっとリッチな時間や空間を教えてくれる
そんな雑誌なので、私は創刊以来ずっと楽しみに定期購読してました。
2019年、世界はコロナ禍に襲われ、それまでの人の動きは根本的に大きく変わりました。
「他人が触れたものには触れたくない」という理由から、病院、銀行、診療所、美容院、等々、至る所の待合室から雑誌が消えました。
これだけが理由ではないでしょうが、紙雑誌の販売数はここ数年大きく減少しているそうです。
編集工房xyzさんによりますと、
「今まで何とか発刊を続けて来られたのは、今まで定期購読してくれてる人が居たから。そんな人たちにちょっとでも恩返しが出来れば、と思って、定期購読を続けてくれてた方には献本させていただいてましたけど、ちょっとそういう余裕もなくなってきまして。今は書店に卸してないので書店購入も出来なくなってます。Amazon等でお買い求め頂くことになりますが、これからも宜しくお願い致します」とのこと。
京都には大垣書店という、昔は北区・北大路に本店があった大型チェーンの書店があります。
紙雑誌の存続が危ない!ということで、京都の新たなタウン誌『KYOTOZINE(キョウトジン)』を2024年10月から年4回のペースで発刊してます。
以下ホームページより抜粋;
本誌は、京都の街の情報を定期的に発信していく雑誌が不在である状況を鑑み、京都の地元書店である大垣書店が制作元となり、京都を愛する人のための情報を集めた雑誌 = タウン誌を新たに立ち上げ、また雑誌をベースに様々なコラボレーションを発信していくことで、京都の活性化を目指していきます。
ICT、DXなど、デジタル技術の活用が大々的に推奨されている昨今、雑誌の編集にもデジタル技術はふんだんに取り入れられています。
駄菓子菓子!最終仕上げが【紙】であるか否かは小さな違いのようで全然違うんです!
そういえば、写真も昔は印画紙に印刷してましたが、今はペーパーレス、モニタでのみ確認する人も多いとか。
印画紙は色んな種類があり、光沢紙、半光沢紙、つや消し、エンボス、などなど、紙そのものの風合いをベースにした印刷は、デジタルでは味わうことが出来ないです。
「辞書を引く」という作業も壊滅の方向に向かっているのだとか。
何でもかんでもGoogle検索、分からんかったらChatGPT、Geminiに頼る・・・それでも良いかも知れませんが、紙の辞書を引くことによって【見たくない情報もつい見てしまう】ことにより、人は興味の幅が広がるんちゃうかなぁ〜と思う今日この頃。
そもそもデジタル媒体が今後数百年数千年も生き残るとはとても思えません。今はまだ完成形が生まれるまでの過渡期だと思います。
一方、紙媒体は既に完成の域に達しているでしょう。何千年前の情報も記録を紐解くことが出来ています。それだけ馴染みのある媒体であるが故に、種類も豊富で選択肢も多岐にわたります。
デジタル社会に突き進んでいる今だからこそ、紙媒体を大切にしたいと思います。
2025.05.20