岸本知弘

2024.07.01

第133号「雑草とは」

2024年7月1日
歯科に対する想いはデカく、態度もデカいが見た目もデカくなりつつある、そんな岸本知弘が身の引き締まる思いで綴る徒然。今回も最後までお付き合い頂きますよう宜しくお願い致します。
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6月15日(土)に京都府保健事業協同組合の主催による特別講演会が開催されました。
講師は植物観察家の鈴木純氏。
最近はNHK「ダーウィンが来た!」にも出演されたりして引っ張りダコの人気です。
今回の演題は「だれでも、どこでもいますぐに。身近な植物観察のススメ」として、自身が植物観察家となった経緯などを交えてお話しいただきました。
そもそも一般的に、講演会や勉強会は、参加する側がその主催者の元に集まって開催されるのが常でありますが、鈴木先生は植物観察が好き過ぎて「自ら出向く」視点で始められたのが現在に至っているとのこと。
講師が自ら出向くことによって、植物観察は自ずと参加者の身の回り、身近な植物を対象としうることになるため、かなり興味を持ちやすくなりますね。
植物観察は都会で開催されることが多く、家々の木々や街路樹、道端の雑草に至るまで、鈴木先生の対象物は何処にでも至る所に存在してます。
私なんかは「雑草」と一括りにしがちな草花に対しても、当然ながら名前があり生育の特徴があり「個性」で見分けることが出来ます。
関心を持ち、興味を持ち、探究心を持つことで充実した時間を過ごすことが出来ます。
講演中、終始嬉々とした表情で話される鈴木先生が印象的でした。

講演が終わり、質疑応答の時間になり、感極まった私は一つの質問をしました。
「鈴木先生にとって、雑草とは何ですか?」
いい質問ですね、との枕詞の後、大変わかりやすく説明くださいました。
雑草って、そういう品種は無いんですよ。
どういう植物が雑草に多いかというと、多くは外来種なんですね。
昔の日本、本来の日本は、地面には土があり、その土地特有の気候があります。
そういった環境に適した植物が根付いてますよね、それが固有種です。
ところが、今の日本は、道路にはアスファルトが敷かれ、河川敷など至る所がセメントやコンクリートで固められ、本来の環境では無くなってる場所があります。
そういった箇所でも生きることが出来る植物が雑草として生えている、と考えることができます。
言うなれば、日本の環境が急激に変化して、固有種がその変化に対応し切れてない間に割り込んで生えるようになったのが雑草と見ることが出来ます。

おお〜〜なるほど〜〜!!
無茶納得しました!
それって、今の日本の雇用問題と全く一緒ですよね!
日本人の人口、特に生産者人口が激減している昨今、今までのサービスや提供が出来なくなってきており、もはや外国人労働者に頼るしか道は無い、みたいな。
共存して生きる、とは【言うは易く行うは難し】です。
特に日本人は今まで何百年と単一民族で生活し続けていますので、他民族と交わって生活することに慣れていません。【コトバの壁】に抵抗感がある人が多いのも特徴です。
ですが、少なくとも今の日本の諸々の水準を維持していこうと思うと、純粋に日本人だけで国力を維持していくのはもはや不可能なようです。
私の質問に対する回答で、今回の鈴木先生のお話が、単なる植物関連のお話から労働環境問題へと繋がって、今の医療界が直面している課題への向き合い方が示されたように感じました。

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