岸本知弘

2023.04.21

第118号「寄り道」

2023年4月21日
歯科に対する想いはデカく、態度もデカいが見た目もデカくなりつつある、そんな岸本知弘が身の引き締まる思いで綴る徒然。
今回も最後までお付き合いいただきますよう宜しくお願い致します。
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殺風景な川縁に淡いピンクの花が咲き誇ったかと思えば、今はもう辺り一面を新緑が覆い尽くし、色とりどりの花が咲き乱れています。
春は心躍る季節でもあります。そういう時は、つい寄り道をしたくなりますね。
朝は新緑が眩しく、夜は新緑の萌える匂いに誘われて、普段なら真っ直ぐ職場や学校の往復をするところを、普段通らない道を通って視覚や嗅覚に潤いを与えるのも、季節感を味わい心豊かな日々を過ごす上では大切なことです。

そういった、ちょっとした【余裕】を持ち続けたいものです。
毎日ギリギリの生活をしていたら、ちょっとした季節の変化には気づきにくくなってしまいます。
単調な日々を過ごし、ココロとカラダのバランスが崩れていく原因にも成りかねません。
無駄を省き、無駄のない生活を目指す節もありますが、私は、ともすればそういった無駄と言われることこそが大切なのではないかと考えます。
例えば、この紙面。
一面を余すところなく文字で覆い尽くせば最大の情報量を詰め込むことが出来ますが、読みにくいことこの上なし!です。
紙面は余白こそが大切で、私はそれを【余白の美学】と呼んでます。
余白の美学は紙面だけに限らず、何事に於いても大切です。
まぁ私は何事に於いても詰め込んでしまう傾向が強く、余白とはほど遠い生活をしていますが。

ラジオ番組で「最近は新聞を取らなくなった。情報は全てインターネットで収取するようになったので、無駄なく最短距離で自分が興味ある情報に辿り着く。駄菓子菓子、新聞の折り込みチラシは無くなり、紙面の自分が読みたい内容以外のところの文字が目に入ってくることも無くなった。昔は折り込みチラシのスーパーの情報とかで「こんなに安くなってるなら買いに行こう」とか思って、予定していない行動が入ることもあった。何事に於いても最短距離が本当に良いのか、考えさせられる」といった内容。
意図せず目にみえてしまうからこそ入ってくる情報も、時として大切です。
無駄を省きすぎると余力が無くなります。
常にカツカツの生活をしていると、有事の際に踏ん張りが利きません。
「常は7割で」と、世間でよく言うかどうかは知りませんが、その姿勢は持続可能なSDGsの観点からも大切と考えます。

私は歯科医師という人生を賭して臨む職業に出会うまで、人生の中ではかなり寄り道をしてます。
それを無駄と思ったことは一度もありませんが、もしその寄り道が一切なかったら、どんな私に仕上がっていたのだろう・・・と思うことはあります。キットツマラナイダロウヨ・・・

私は常々、立場上、職業上のことは【simple is BEST】と言っておりますが、ホントのところは、人生は、人の生き方は、雑味があってこそ【その人の味】になるのでしょう。
寄り道、してみませんか?

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