岸本知弘

2023.03.14

第117号「白い星状の像」

2023年3月14日
歯科に対する想いはデカく、態度もデカいが見た目もデカくなりつつある、そんな岸本知弘が身の引き締まる思いで綴る徒然。
今回も最後までお付き合いいただきますよう宜しくお願い致します。
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2月23日の天皇誕生日。雛祭りの飾り付けをしていたら、突如言葉が出なくなりました。
正確に言えば、言葉を言おうとしている、その言葉が音として上手く発音できないのです。
そういう状況が一分くらい持続した後、また普通に話せるように戻りました。
普通の人なら「なんやったんや?」で終わってしまうような症状だと思われます。
経験者はもうお気づきだと思いますが、脳梗塞の症状です。
私は普段から「もしも、万が一」に備えていろいろ考えておりまして、「嗚呼、脳梗塞の症状が出たなぁ…こりゃ救急受診のレベルやなぁ…そのまま入院かなぁ…」と言った感じでした。
で、受診してCT撮影では脳内出血は無し。MRI画像では脳内にキレイな白斑点がパラパラと…

脳の血管が詰まる病気として、もっともよく知られているのが脳梗塞です。
動脈硬化に伴う血管の狭窄、血栓などを原因とします。身体の片側の麻痺、身体に力が入らない、呂律が回らない、めまい、視覚障害などの症状が見られます。
一過性脳虚血発作というのもあります。脳梗塞の前兆としてよく見られる発作です。
原因・症状は脳梗塞と似通っています。ただ病名にある通り、症状が24時間以内(多くは1時間以内)に治まる一過性ものです。
発作によって脳梗塞のリスクが高くなりますので、早期の検査・治療が欠かせません。一過性脳虚血発作の治療は、脳梗塞の予防という意味でも重要です。

脳卒中の初期症状が軽度である場合は、たいしたことがないと放置しやすい傾向があります。
早い段階で適切な治療をしないと症状が悪化してしまうので注意が必要です。

そんなこんなで10日ほど入院生活を送りました。
自身の人生の中で10日間も【何もしない・ひたすら休む】時間を過ごしたことはありませんので、その時間の使い方に慣れるまで時間がかかりました。
妙な話ではありますが、入院中は時間だけはタップリあります。
周りからは「気にしなくて良いからゆっくり休むんやで!」等の気遣いをいただきました。
駄菓子菓子!この【ゆっくり休む】と言うのがなかなか難しかったです。
日常を気にすることなく心置きなくリラックス出来るまでに二日かかりました (笑)
生来の楽天家な性格が幸いして、入院期間中に鬱になったり凹むことは皆無でした。
そして何よりも、今までを振り返りこれからを考えるにはとても良い時間でした。

限りある命と健康。
それらは自分のものではあるが自分だけのものではありません。
日々雑踏の中で慌ただしく毎日を過ごしていると、そういった当たり前で大切なことも、ふと忘れがちになります。
昔は無病息災を祈念していましたが、昨今は一病息災だそうな。
失って初めて気付くのが健康、なのかもしれません。
皆様もご自愛くださいませ♪

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